大きくする 標準 小さくする
このエントリーをはてなブックマークに追加

聖学院大学 創立20周年記念

2009/01/22 佐藤郡衛先生講演報告「いまなぜ異文化間教育が必要か」 [創立記念行事紹介]

投稿日時:2009/01/27(火) 17:57

1月22日(木)3限目(午後1時半~)、児童学科では、聖学院大学創立20周年記念の一環として、

 

東京学芸大学国際教育センターの佐藤郡衛先生をお招きして講演会を行いました。

 

講演題は


「いまなぜ異文化間教育が必要か

ー大学で何を学ぶか-」

 

 

 

 

 

 

 

異文化間教育とは何か、これからの社会ではどのような力が必要か、

そのためには大学で何を学んだらよいかについて、語っていただきました。

はじめに、佐藤先生は

「国際化」という言葉の意味について考え、単に外国に関係する文化やヒトだけでなく、

異文化としては、国内における異文化ー障害者、高齢者、男女なども視野にいれる必要性を

述べられました。

そのうえで、人と人がどのようにつきあっていくかを考える時代、異文化「間」の時代であることを強調されました。

 

次に、現在、小学校・幼稚園・保育園には多くの外国人の子どもたちが在籍している現状をお話されました。そのなかで、ことばや学校のきまり・ルールの違いに戸惑い、自分の国や文化が否定されることで傷ついている子どもたちの事例をあげられました。そして、教師の働きかけによって、その子どもたちが自信を取り戻していく、具体的な実践例を紹介して下さいました。

 

 

さらに、異文化間教育の視点として、双方向性(多様な見方)、相互作用(関係を通したとらえ方)、変容性(変化するというとらえ方)、共生(新しい枠組みづくり)というキーワードをあげられ、自分の枠を広げ、異質なものを認めていく大切さを主張されました。

 

そのためには、大学でコミュニケーションを通して人との関係を作り出す力を学ぶ必要があると述べられました。そして、異文化間教育でもっとも必要なことは、「自分で判断したり、評価したりする基準を持つこと」であると締めくくられました。

 

 

その実践例として、講演会の後半に受講生で数名毎のグループをつくり、簡単な設問をもとに、異文化について考える時間を持ちました。(例:「10歳の安部さんは毎日学校に行っているが、同じ年のフィリピンのオスカー君は毎日路上でガムを売っている。これはあってもいいちがい?」 『新しい開発教育の進め方』より)

児童学科の教員と学長もグループに入り、自己の体験や講演の感想も交えて非常に盛り上がったひとときとなりました。

 

 


佐藤先生の講演に真剣に聞き入る学生(左)、


講演後、設問のメモをもとに、
異文化について、グループ討議(下写真2枚)。

 

 

 

 

 

 

児童学科ページ