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「児童訪問ボランティア派遣in 岩手県田野畑村・野田村」第2回報告 [聖学院大学(こども心理学科)]
投稿日時:2012/12/12(水) 12:44
日 時 2012年4月18日(水)~4月21日(土)
訪問先 1.野田村立玉川保育所(19日)
2.田野畑村立若桐保育園(20日)
3.田野畑村立たのはた児童館(20日)
参加者 M.S(欧米文化学科4年)、Y.A(人間福祉学科3年)、S.I(人間福祉学科2年)、Y.Y(こども心理学科1年)、教員(こども心理学科教授)、職員3名 以上8名
【実施内容~プログラム~(60分)】

コバトンと写真をとる子どもたちと学生 子どもたちとお話をする学生の様子
【感想】(抜粋)
◇ 「初めて被災地を訪れてみて・・」 ・・・・・ M.S(欧米文化学科4年)
私はボランティア経験が全くなかったので、大震災が起きてから1年経った被災地に素人が踏み込んでよいのか、また、自分にできることはあるのか、不安ばかりが募っていた。
今回、私が任された課題は、保育園と児童館に慰問した際に英語を取り入れた活動をすること。「英語を通して、子どもたちが楽しく、なおかつストレスを発散できるような時間を提供してもらいたい」という要望を踏まえ、みんなで体を動かして活動できるものがよいと考え「Head Shoulders」と「Hokey Pokey」に決めた。
私は、授業の関係で小学校や幼稚園を訪問する機会があるのだが、こちらの子ども達にはまた違った様子が窺えた。一見、普通の元気な子どもたちだが、私たちに求めてくる愛の大きさが尋常ではないように感じた。もっと自分に興味を持ってほしい、知ってほしい、遊んでほしいという気持ちが私一人では抱えきれないほど溢れ出ていた。他県から来た私たちをこんなにも必要として近づいて来てくれるうれしさの反面、普段子どもたちを第一に優先して考えることができない復興の難しさも感じられた。しかし、やはり子どもたちはとても強くて、そんな現実は一目ではわからないほど元気であった。むしろ子どもたちの笑顔からたくさんの元気をもらった気がした。
震災前の写真と震災後の現地は全く違う場所に見えた。写真を撮るのをためらうほど、岩手県で見た海は、自分ものみ込まれてしまいそうな感覚に陥るほど迫力があるように思えた。
とても全てを理解することはできないほど、街全体が傷ついていた。
さまざまな場所を実際に見て、話を聞いて、改めていまの自分の生活がいかに幸せであるかを考えさせられた。
日々の生活に感謝し、機会があればまた、慰問させていただきたいと思う。
◇ 「子どもたちのふれあいのなかで」 ・・・・・Y.A(人間福祉学科3年)
私がこのボランティアに参加しようと思ったきっかけ。
(玉川保育所)
1歳から5歳までさまざまな年齢の子たちがいたが(15名)、年齢別にクラス分けをするのでもなく、1つの部屋で違う年齢の子と遊んでいる姿がとても印象的であった。
(和桐保育園)
進行係をした。
印象的だったのが、「何をして遊ぶのが好き?」と聞いたところ、「地震ごっこ」と答えた子がいたことだった。
そして、コバトンが帰ったあと私たちも帰ろうとしたら、子どもたちが寄ってきて「遊ぼう!」「だっこしてー!」と言われたことだった。
(たのはた児童館)
最初は子どもたちの反応がほかの2つの施設に比べて薄く、本当に楽しんでくれているのだろうかと心配だったが、児童英語でのはしゃぎっぷりを見て、楽しんでもらっていたようで安心した。
3つの児童館、保育園を通して私は改めて子どもたちとふれあう大切さについて学べた気がした。被災地にある子どもたちは何を望んでいて、反応を示してくれているのか、また各施設の先生方や村の方々の思いなど、やはり現場に行ってみて関わりをとおしてからでないと見えないことだらけだと感じた。
「地震ごっこ」や「津波ごっこ」などは聞いたことがあったが、実際子どもたちの口から聞くのでは私たちの感じ方も大きく変わると思う。
◇ 「街の復興から心の復興へ、被災地の子どもと私と共に」
・・・・・S.I(人間福祉学科2年)
(玉川保育園)
最初に恥ずかしがっていた子ども達が暖かく抱っこしてくれました。岩手県の天気はまだまだ寒いけど、心の中はとても温かくて幸せでした。
野田村、田野畑村を見学して驚いたことがいっぱいありました。
それは、津波がきた高さ、遠さや破壊。私達は津波がない所に安全に住んでいて、本当の想像できませんでした。
(和桐保育園)
保育園の先生から、「若桐保育園の子ども達の親は震災の後に家族の為に一生懸命生きていて、自然に子ども達と一緒にいる時間が減ったので、子ども達が寂しがっている」と聞いて、よけいに子どもたちを抱っこしたいと思うようになりました。
子ども達の心も桜のように小さくて弱そうに見えるけど、愛と力を込めて育てれば、強くて立派な子どもになるはずだ、というようなメッセージが私の心に届きました。
(たのはた児童館)
たのはた児童館の先生が子ども達に、「読み聞かせをしてくれる時、ちゃんと聞いてね」と教えていたそうで、子ども達が本当に一生懸命に聞いている姿に驚くと同時に感動しました。そんなに賢くて、思いやりを持っている子どもの素晴らしさが被災地の中に輝いています。
この三日間の全ての体験が私の貴重な人生体験になりました。被災地の子どもはやはり埼玉県の子どもと違います。愛を求めている傷ついた心、自分の事を覚えてほしいアピールの仕方、優しくしてくれる人の事を大事にしている姿など一生、忘れません。
愛を届けようと思いましたが、愛を感じ、愛をくれるばかりでした。
自分自身も改めて、一人ひとりの命の大切さ、家族の大切さ、愛の大切さを考えさせられました。子ども達からくれた愛を心の中の大切な所に置き、子ども達の笑顔を守ろうと一生の仕事にしたいと決心しました。
◇ 「第2回児童訪問ボランティア派遣」 ・・・・・Y.Y(こども心理学科1年)
(玉川保育園)
別れの時、「大好きー!ちゅっ」としてくれる子や、ひざに座ってくる子などがいた。
(これは、)朝登園してきた子どもたちに先生がやっていたことだった。愛情のやり取りがとても印象に残る保育園だった。
(和桐保育園)
特に印象に残った子どもの言動は、倉橋さんが読み聞かせの導入で「みんなは普段どんな遊びをするのかな?」と言った時に、一番最初に出てきた言葉が「地震ごっこ!」だったこと。
あぁ、この子たちは被災地のど真ん中で生活しているのだ、とあらためて感じさせられた。
この園の子どもたちは1つ1つの反応がとても大きく、「ボクね」「ワタシね」と話しかけてくる子が多かった。
(たのはた児童館)
ここの子どもたちは、この短い一瞬ではあまり自分たちに慣れることができなかったように思える。
次に来た時には、もっとこの子たちの素の姿やはじける姿が見たいので、プログラムに工夫をしたい。
<「コバトン」に対する反応>
(玉川保育園)着ぐるみの下にもぐりこんで、中を見ようとする子が何人もいた。その一方で泣き出してしまう子もいた。
(和桐保育園)下にもぐりこもうとする子が続出。
(たのはた児童館)他施設と同じ反応。
>>「第1回」報告は こちら
>>「第3回」報告は こちら
>>「第4回」報告は こちら
>>「第5回」報告は こちら
>>「第6回」報告は こちら
→こども心理学科ホームページはこちら
訪問先 1.野田村立玉川保育所(19日)
2.田野畑村立若桐保育園(20日)
3.田野畑村立たのはた児童館(20日)
参加者 M.S(欧米文化学科4年)、Y.A(人間福祉学科3年)、S.I(人間福祉学科2年)、Y.Y(こども心理学科1年)、教員(こども心理学科教授)、職員3名 以上8名
【実施内容~プログラム~(60分)】
- 登場 トレール「三陸鉄道の歌」
- 自己紹介
- 読み聞かせ わたしのワンピース、はらぺこあおむし、自作本
- 手遊び
- 児童英語 「Head Shoulders」「Hokey Pokey」 =学生ボランティア
- サプライズ コバトン


コバトンと写真をとる子どもたちと学生 子どもたちとお話をする学生の様子
【感想】(抜粋)
◇ 「初めて被災地を訪れてみて・・」 ・・・・・ M.S(欧米文化学科4年)
私はボランティア経験が全くなかったので、大震災が起きてから1年経った被災地に素人が踏み込んでよいのか、また、自分にできることはあるのか、不安ばかりが募っていた。
今回、私が任された課題は、保育園と児童館に慰問した際に英語を取り入れた活動をすること。「英語を通して、子どもたちが楽しく、なおかつストレスを発散できるような時間を提供してもらいたい」という要望を踏まえ、みんなで体を動かして活動できるものがよいと考え「Head Shoulders」と「Hokey Pokey」に決めた。
私は、授業の関係で小学校や幼稚園を訪問する機会があるのだが、こちらの子ども達にはまた違った様子が窺えた。一見、普通の元気な子どもたちだが、私たちに求めてくる愛の大きさが尋常ではないように感じた。もっと自分に興味を持ってほしい、知ってほしい、遊んでほしいという気持ちが私一人では抱えきれないほど溢れ出ていた。他県から来た私たちをこんなにも必要として近づいて来てくれるうれしさの反面、普段子どもたちを第一に優先して考えることができない復興の難しさも感じられた。しかし、やはり子どもたちはとても強くて、そんな現実は一目ではわからないほど元気であった。むしろ子どもたちの笑顔からたくさんの元気をもらった気がした。
震災前の写真と震災後の現地は全く違う場所に見えた。写真を撮るのをためらうほど、岩手県で見た海は、自分ものみ込まれてしまいそうな感覚に陥るほど迫力があるように思えた。
とても全てを理解することはできないほど、街全体が傷ついていた。
さまざまな場所を実際に見て、話を聞いて、改めていまの自分の生活がいかに幸せであるかを考えさせられた。
日々の生活に感謝し、機会があればまた、慰問させていただきたいと思う。
◇ 「子どもたちのふれあいのなかで」 ・・・・・Y.A(人間福祉学科3年)
私がこのボランティアに参加しようと思ったきっかけ。
- テレビなどで特集される被災地の現状・・・。瓦礫の撤去や町や村の再建にはまだまだ大きな課題が残されていると思い、実際に被災地に行かなくてはわからないこともあるのではと思った。
- 子どもたちを支援するボランティアであったから。私は子どもが好き。授業で学んできた事などを活かして被災地の子どもたちの心のケアができるのであれば良いと思ったら。
(玉川保育所)
1歳から5歳までさまざまな年齢の子たちがいたが(15名)、年齢別にクラス分けをするのでもなく、1つの部屋で違う年齢の子と遊んでいる姿がとても印象的であった。
(和桐保育園)
進行係をした。
印象的だったのが、「何をして遊ぶのが好き?」と聞いたところ、「地震ごっこ」と答えた子がいたことだった。
そして、コバトンが帰ったあと私たちも帰ろうとしたら、子どもたちが寄ってきて「遊ぼう!」「だっこしてー!」と言われたことだった。
(たのはた児童館)
最初は子どもたちの反応がほかの2つの施設に比べて薄く、本当に楽しんでくれているのだろうかと心配だったが、児童英語でのはしゃぎっぷりを見て、楽しんでもらっていたようで安心した。
3つの児童館、保育園を通して私は改めて子どもたちとふれあう大切さについて学べた気がした。被災地にある子どもたちは何を望んでいて、反応を示してくれているのか、また各施設の先生方や村の方々の思いなど、やはり現場に行ってみて関わりをとおしてからでないと見えないことだらけだと感じた。
「地震ごっこ」や「津波ごっこ」などは聞いたことがあったが、実際子どもたちの口から聞くのでは私たちの感じ方も大きく変わると思う。
◇ 「街の復興から心の復興へ、被災地の子どもと私と共に」
・・・・・S.I(人間福祉学科2年)
(玉川保育園)
最初に恥ずかしがっていた子ども達が暖かく抱っこしてくれました。岩手県の天気はまだまだ寒いけど、心の中はとても温かくて幸せでした。
野田村、田野畑村を見学して驚いたことがいっぱいありました。
それは、津波がきた高さ、遠さや破壊。私達は津波がない所に安全に住んでいて、本当の想像できませんでした。
(和桐保育園)
保育園の先生から、「若桐保育園の子ども達の親は震災の後に家族の為に一生懸命生きていて、自然に子ども達と一緒にいる時間が減ったので、子ども達が寂しがっている」と聞いて、よけいに子どもたちを抱っこしたいと思うようになりました。
子ども達の心も桜のように小さくて弱そうに見えるけど、愛と力を込めて育てれば、強くて立派な子どもになるはずだ、というようなメッセージが私の心に届きました。
(たのはた児童館)
たのはた児童館の先生が子ども達に、「読み聞かせをしてくれる時、ちゃんと聞いてね」と教えていたそうで、子ども達が本当に一生懸命に聞いている姿に驚くと同時に感動しました。そんなに賢くて、思いやりを持っている子どもの素晴らしさが被災地の中に輝いています。
この三日間の全ての体験が私の貴重な人生体験になりました。被災地の子どもはやはり埼玉県の子どもと違います。愛を求めている傷ついた心、自分の事を覚えてほしいアピールの仕方、優しくしてくれる人の事を大事にしている姿など一生、忘れません。
愛を届けようと思いましたが、愛を感じ、愛をくれるばかりでした。
自分自身も改めて、一人ひとりの命の大切さ、家族の大切さ、愛の大切さを考えさせられました。子ども達からくれた愛を心の中の大切な所に置き、子ども達の笑顔を守ろうと一生の仕事にしたいと決心しました。
◇ 「第2回児童訪問ボランティア派遣」 ・・・・・Y.Y(こども心理学科1年)
(玉川保育園)
別れの時、「大好きー!ちゅっ」としてくれる子や、ひざに座ってくる子などがいた。
(これは、)朝登園してきた子どもたちに先生がやっていたことだった。愛情のやり取りがとても印象に残る保育園だった。
(和桐保育園)
特に印象に残った子どもの言動は、倉橋さんが読み聞かせの導入で「みんなは普段どんな遊びをするのかな?」と言った時に、一番最初に出てきた言葉が「地震ごっこ!」だったこと。
あぁ、この子たちは被災地のど真ん中で生活しているのだ、とあらためて感じさせられた。
この園の子どもたちは1つ1つの反応がとても大きく、「ボクね」「ワタシね」と話しかけてくる子が多かった。
(たのはた児童館)
ここの子どもたちは、この短い一瞬ではあまり自分たちに慣れることができなかったように思える。
次に来た時には、もっとこの子たちの素の姿やはじける姿が見たいので、プログラムに工夫をしたい。
<「コバトン」に対する反応>
(玉川保育園)着ぐるみの下にもぐりこんで、中を見ようとする子が何人もいた。その一方で泣き出してしまう子もいた。
(和桐保育園)下にもぐりこもうとする子が続出。
(たのはた児童館)他施設と同じ反応。
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