聖学院 On-line Information 2012/10/3
10/3日本文化学科講演会「清盛が目ざした国づくり」(東京大学教授本郷和人氏)開催報告
[聖学院大学(日本文化学科)] 投稿日時:2012/10/03(水) 16:10
10月3日(水)、聖学院大学チャペルにて、日本文化学科主催「清盛が目ざした国づくり」と題した講演会が行われ、一般の方や学生、教職員が参加、約200名が耳を傾けました。
講演者には、現在放映中のNHK大河ドラマ「平清盛」の時代考証も担当されている本郷和人氏(歴史学者、東京大学教授)をお招きし、清盛が活躍した日本中世史について語っていただきました。
本郷和人氏(歴史学者、東京大学教授) 講演会の様子
本郷氏は、リアルな画面作りを目ざした大河ドラマの制作についてや、清盛の人物像を探る鍵となる当時の時代背景について話されました。
平家は壇ノ浦の戦いで敗れてしまったこともあり、清盛がどのような意思や思いを持っていたか、明らかとなるような歴史資料はほとんど残っていません。
そのため、本郷氏は日本中世史において、朝廷と幕府がどのような関係であったか、日本を一つの国家とする「権門体制論」と、朝廷と幕府が別々に統治をしていたと考える「東国国家論」について言及しました。
また、本郷氏は当時行われていた日宋貿易に注目、清盛は貿易に熱心で、宋から輸入した銅銭が、やがて浸透し、貨幣経済が成立したことを話されました。
後世、室町幕府の足利義満が、貿易や経済面において力を入れ、実績を挙げたことを取り上げ、「清盛は生まれるのが150年ほど早かったのではないだろうか」と本郷氏は講演を締めくくりました。
■参加した方からの感想を一部紹介いたします
・歴史を考える上で参考になりました。やはり一方的に見てはいけないと言う事かと感じました。
・清盛により日本の政治と経済が確立されてきた、という歴史が理解できて良かったと思いました。
・大変参考になりました。ありがとうございます。
・いつも講演会から自分の知らない知識を得ることができる。それが嬉しいと感じさせられました。
日本文化学科主催「清盛が目ざした国づくり」 講演会チラシはこちら>>
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