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聖学院 On-line Information

姜尚中先生による授業「キリスト教とデモクラシー」が4月12日より開始 [聖学院大学]

投稿日時:2012/04/12(木) 17:59

4月12日(木)、東京大学大学院にて教鞭をとっておられる姜尚中(カンサンジュン)先生が聖学院大学で講義を持たれることとなりました。
「キリスト教とデモクラシー」という講義名にて、毎週行われます。

この講義は、本学で基礎科目として組み込まれている、キリスト教関連教科の一つです。
授業には、様々な学部学科の学生約90名が出席しました。

 

          
            教授会室にて行われた授業


始めに姜先生は学生たちに、あなたは無党派ですか、無宗教ですかと聞き、政治と宗教がどのようにして関わっているのかを提示しました。

講義では、19世紀にアメリカを周り、民主主義の見聞を広げた政治思想家アレクシ・ド・トクヴィルを例に、民主主義について問いかけました。

アメリカでは大統領のような立場であっても、何を信仰しているかという点は大きな問題となります。このように、政治と宗教の深い関わりを示唆したトクヴィルの著作『アメリカのデモクラシー』を読み進めながら、デモクラシーを探っていきましょう、と姜先生は話されました。

また、イギリスの動物行動学者リチャード・ドーキンスの著作『神は妄想である』を取り上げ、無神論について話されました。
姜先生は無神論者の「神は科学的に証明されていない」という主張に対し、イギリスの文芸批評家であり哲学者でもあるテリー・イーグルトン著『宗教とは何か』を引き、聖書は世界を説明するものではないと話され、キリスト教にも踏み込んだ講義が展開されました。

一回目の講義では、講義の導入や進め方が中心でしたが、次回講義より宗教とは何か、デモクラシーとは何かといった観点から本格的な講義が始まります。


<参考図書>

富永茂樹著『トクヴィル』(2010年)
岩波新書・岩波書店

アレクシ・ド・トクヴィル著 『アメリカのデモクラシー』(1835年、1840年)
松本礼二訳 岩波文庫 全4巻

テリー・イーグルトン著 『宗教とは何か』(2009年)
大橋洋一・小林久美子訳 青土社

リチャード・ドーキンス 著『神は妄想である』(2006年)
垂水雄二訳 早川書房

クリストファー・ヒッチンス著
『God is Not Great: How Religion Poisons Everything』(2007年)
(神は偉大ならず)

 

 

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