聖学院 On-line Information
1/18 政治経済学科講演会「絶望から希望・再生へ~樹海からの生還」報告 [聖学院大学]
投稿日時:2012/01/18(水) 17:07
1月18日(水)、聖学院大学教授会室にて政治経済学科主催「絶望から希望・再生へ~樹海からの生還」と題した講演会が行われました。
講演者には、本多良男氏(全国クレジットサラ金被害者連絡協議会 事務局長)、出山広之氏(多重債務者支援団体太陽の会相談員)のお二方をお招きし、サラリーマン金融などの実態や多重債務者が抱える悩みについて語っていただきました。
多重債務者の救済にあたってきた 本多良男氏 相談員として活躍する 出山広之氏
本多氏は、法律事務所の事務員であったことから、サラリーマン金融・ヤミ金融の被害の実態を知り、被害者の救済にあたるようになったと話されました。
多重債務者や、過剰な金利問題と関わる中で、本多氏が感じたことは、“貧困”でした。
非正規雇用やワーキングプアが問題となっている昨今、働いても生活できない貧困層がサラ金・ヤミ金被害に会い、自殺に追い込まれるケースが大変多くなっています。
本多氏はこの点に注目し、現在は反貧困に立ち向かう運動を行っています。「貧困者が生きていける社会を作りたい」と氏は語りました。
多重債務者の相談員として活躍する出山氏は、過去に病気、失業、借金を経験し、実際に自殺に踏み切ろうと富士の樹海に入った自らの体験を話されました。
自殺に追い込まれるまでの被害者の心境や、全国の自殺者の数を紹介しながら、出山氏は生きる希望について、希望とは「生きること」「安定した生活」「自信」の3つがそろって初めて希望と呼べる、と力強く話されました。
名古屋から、中日新聞の記者も駆けつたなか行われたこの講演会には、政治経済学部の学生、教職員約50人が参加し、お二方の講演に耳を傾けました。
参加者の感想を一部ご紹介いたします。
・実体験に基づく活動や発言は力強く感じました。人は独りでは生きていくことが難しい、つながりを大事にしていきたいと思います。人との縁を大切に出来る人間になりたいと思います。
・多重債務問題はテレビ等でよく取り上げられている問題であるが、実際の声、被害者の声は聞いた事がなかったのでとても興味深かったり、日本国家事態が、考え方を改めなくてはいけないものだと思いました。
・貧困からくる自殺なんて日本であると信じたくなかった。貧困層が増えている日本で 増え続ける被害者、今後日本の大きな課題になっていくのだと思った。
「絶望から希望・再生へ~樹海からの生還」
講演会概要・チラシはコチラから
*講演会の様子が2012年2月4日(土)の東京新聞・中日新聞に掲載されました。
■政治経済学科ホームページは こちら から
■コミュニティ政策学科ホームページは こちら から
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