大きくする 標準 小さくする
このエントリーをはてなブックマークに追加

聖学院大学 創立20周年記念

2008/9/27 第1回ピアスーパービジョン報告 [創立記念行事紹介]

投稿日時:2008/10/11(土) 11:25

9月27日午後、第1回ピアスーパービジョン会合が行われました。


ピア・スーパービジョンとは、社会福祉の現場で実践を行っている者同士が、「振返り・語り合い・支えあう」支援のことをいいます。

この会は、主に聖学院の卒業生で、福祉の現場に働く人を対象に呼びかけられました。

 

スーパーバイザーでもある、人間福祉学科の相川章子先生より当日の報告をいただきました。

 

当日のプログラム

--------------------------------

 

参加者は20名程度でしたが、ピアスーパービジョンにはふさわしい、小グループでゆっくりと1期生から7期生までのさまざまな経験年数の卒業生たちが、日ごろの思いを語り合うことができたようです。

 

プログラムとしては、助川征雄先生(左写真)からピアスーパービジョンとはなにか、ということについて講演をいただき、グループに入る前に、グループで語り合うことの意義について、卒業生から二名話をしていただきました。

 

その流れで、たっぷり1時間、ピアスーパービジョンとして7,8名の小グループに分かれてグループで自由に日ごろの思いを語り合う時間を持ちました。

 

現場(高齢、障害、児童など)もさまざま、経験年数もさまざまな人たち同士がひとつのグループで語り合いました。

再度全体で集まって、グループの報告を行っていただきました。

 

・はじめてあう先輩方もいたけど、同じ聖学院の先輩ということもあってか、日ごろの思いを語り始めたらとめどがなく、気づいたらずっと話していた。今はすっきりしている。

 

・はじめは休みがない、マンパワーが足りない、先輩の指導がない、などなどの辛い、大変な思いが語られていたが、次第にやりがいや、この仕事をしていてよかったことなども語られるようになった。

 

・3年で辞めてしまう人が多い。なんとかそれは防げないものなのだろうか、と常々思っていたところ、ちょうど同じグループで3年を前に辞めようと思っている、という人がいた。なぜ辞めようと思ったのか、など検討したが、こういうピアスーパービジョンの機会などがその歯止めになれば、また辛いときの支えになれるとよいなと思った。

 

・また、明日からがんばろうという気持ちになった。

 

最後に、柏木昭先生(左写真)より、これらの報告を聞いてのまとめをしていただきました。

 

報告の言葉をひとつひとつ取り上げられながら、エンパワメントにつながるようなコメントをいただきました。

 

懇親会では、35名の方が参加し、やどかりの里(精神障害者小規模通所授産施設)でのおいしいお料理を囲みながら旧友との語らい、またはじめてあう先輩、後輩との出会いを楽しんでいました。


 

また、学長はじめとする先生方との語らいも、古巣に戻り懐かしい貴重なひと時を得たようです。

 

また、懇親会では筋ジストロフィーの障害をもつ卒業生が、家族総出で参加してくださいました。
大学院研究科長の郡司先生から、その卒業生が翻訳の手伝いをしてくださった
御礼の贈呈式がありました。郡司先生も涙を詰まらせながら感謝を述べられ、大変感動的な一場面でした。

 

 

以下は、参加した卒業生からの言葉です。

 

・今回、参加人数は決して多くはなかったが、プログラム全体を通して、聖学院の良さ、
人間福祉学科のアットホームな雰囲気が出ていたと思います。

 

・自分が困っていることで同じように困っている人がいると知り、思いのたけを話すことができてすっきりは少ししました。愚痴大会になってしまうかもしれないけれど、時にはそういった場も必要だと思う。

 

・このような機会を定期的にやってほしい。

 

・みな、同じ悩みや考えを持っているのだとほっとしました。


今回は、聖学院ウェルフェアネット(SWnet)という、卒業生とSVC受講者等を中心とする福祉実践家ネットワークが組織化されつつあり、ネットワークとのコラボレーションでの開催となりました。

 

次回は、来年3月に開催の運びとなっています。

 

[参考]

人間福祉学科

 

聖学院大学総合研究所スーパービジョンセンター