聖学院 On-line Information
加藤紘一氏と姜尚中氏の講演会が行われました [聖学院大学(政治経済学科)]
投稿日時:2007/12/06(木) 13:00
元自民党幹事長で衆議院議員の加藤紘一氏と東京大学大学院教授の姜尚中氏が12月5日、本学チャペル(埼玉県上尾市)で対談、地域社会の活性化と、アジア外交について意見を交わした。
冒頭で加藤氏は、マーケットメカニズム(市場原理主義)からの自由、そして地域社会に根をもち、そこで鍛えられた「強いリベラル」を提言、またアジア外交、特に対北朝鮮外交のあり方に、日本の姿勢が問われていると主張した。
その後、加藤氏と姜尚中氏の対談。有権者が賢くなり、強い政治を生み出すための有権者への政治教育のあり方や、拉致問題、対北朝鮮外交の現況について、意見交換がなされた。
その中で、姜氏より、地域社会が再生するためには、「工場誘致ではなく人作り」が重要だと思うが、何が必要かという質問があった。加藤氏は、地域社会というコミュニティは「社会の問題を解決していく総合病院」であり、特に教育が鍵を握っており、小学校や中学校の学校区が単位となって地域社会が再生していく、という具体的なモデルが示され、学校選択制やバウチャー制には疑問を投げかけた。
北朝鮮問題については、加藤氏より、福田内閣となり日朝関係が軌道修正をしつつある状況が紹介された。両氏とも、今後日本が、東北アジアの平和のための恒常的な体制づくりのために貢献することの重要性を強調した。
本学からは学生・教職員約200名、近隣の住民約120名が参加。
対談後に講師に質問する学生も多く、アンケートでは「地域社会の重要性や、東北アジア外交の課題について大変勉強になった」「賢い有権者となりたい」という参加者の感想が目立ち、講演内容に対しての関心の高さがうかがわれた。
[参考]
■政治経済学科講演会リーフレット
「グローバル化の中における日本のオルタナティヴ―リベラルの再生に向けて」
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